今眠りゆく児に明日の存在を信じさせ得る柔き言葉を
ひらがなの名前かすれし粘土箱。造形途中の夢をそのまま。
王子、王とならず妻子も顧みず仏陀となりぬ。妻は帰依せず。
有用であることのみを望まれている子抱きしめられても泣けず
Ｖの字の隊列崩し飛ぶ鳩の帰れる家は間近であるか
宇宙船地球号乗船できず産声戦地にあげし嬰児は
三十万の死の憤懣をひと月で忘れし我にとって「過去」とは
岡林信康的な反抗を我が反抗とせしgeneration
「虐殺」の新聞記事に黒々と染みゆく我が子の囓りしすいか
赤すぎるルージュはグレーの街にとり異物でありしことの証明
二児の父。その他いろいろ。
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